自然サイクルとの調和

合成樹脂(プラスチック)が社会に浸透するようになって約70年。

木材や紙、天然繊維より丈夫で長持ち、しかも安価なのでいろいろな分野でプラスチックは人間社会へあっという間に普及しました。

しかし、これまで使ってきた素材との決定的な違いは、自然界の微生物や化学反応による分解には、長大な時間を要すことから、膨大な量の廃棄物が地球上に残存することになってしまったことです。

廃棄物を短時間で強制的に消去するために燃焼処理が世界中で行われていますが、これにより化石資源由来のCOをはじめとした温室効果ガスが大気中に放出され、植物や海水中のプランクトン等による光合成では処理が困難な量に達しています。

その結果、温室効果により地球の気温は徐々に上昇し、気候変動が世界各地で顕在化し、年を追うごとにエスカレートしています。

海洋へ流出するプラスチックごみの量は、世界で毎年2,000万トンにも及び、それらは紫外線劣化や波浪による粉砕でマイクロプラスチックとなり、海洋中を漂流しています。

そして、それらの表面にはPCB等の有害物質が100万倍もの濃度で凝集しており、魚介類がプランクトンと間違えて捕食し、有害物質が海洋生物の体内に生体濃縮されています。

プラスチックの課題は、何億年もかかって形成されてきた地球の自然サイクルと調和できない点にあり、これをどうやって乗り越えれば良いのか?

人類には、解決手段を見出し、速やかに実践に移行するリーダーシップが求められています。